「子どもがやりたいと言うから習わせた」
「でも辞めたいと言ったので、辞めさせました」
この話、実はよく耳にします。
一見、子どもの気持ちを尊重しているように見えますが――
そこに**親としての“本来の目的”**が抜け落ちてはいないでしょうか？
◆ 子どもが「やりたい」と言ったのはきっかけに過ぎません
確かに、習い事のスタートは「空手やってみたい！」という本人のひとことかもしれません。
でも、親として背中を押したのは、「礼儀を学んでほしい」「自信をつけてほしい」「心を強くしてほしい」――
そんな成長を願う想いがあったからではないでしょうか？
空手はただの“やりたいこと”ではなく、将来につながる力を育てる武道教育です。
◆ 辞めたいの本音は「楽じゃないから」
子どもが「辞めたい」と言うとき、多くの場合、その理由は…
・稽古がきつい
・思うように上達しない
・叱られた
・試合で負けた
・友達とトラブルがあった
など、その瞬間の“しんどさ”から逃れたい気持ちです。
でも、それを乗り越えたときにしか得られない成長があります。
厳しさの中でこそ、礼儀、我慢、努力、感謝…そんな価値が身に付いていくのです。
◆ 教育とは、「やりたい」を叶えることではなく、「やるべきこと」に向き合う力を育てること
子どもはまだ自分の将来を見据えた判断はできません。
だからこそ、親が“教育の舵”を取る必要があります。
本気で子どもの成長を願うなら、
一時の感情に流されず、「なぜ始めたのか」を思い出して、導いてあげることが大切です。
辞めるのは簡単。けれど――
辞めない経験は、一生の財産になります。
辞めたいときこそ、もう一度踏ん張ってみる。
その一歩を支えるのが、私たち指導者であり、そして親である皆さまです。
「武道を通じて、人としての土台をつくる」
その想いを、今一度、一緒に大切にしてもらいたいと思う今日この頃です^ – ^
